東京地区経和会(会長:三野耕司、昭和54年卒)では、11月9日、東北大学東京オフィス(サピアタワー10階)を会場に第40回交流セミナーを開催しました。会場には42名が参集し、開会10分前の時点で既に満席に。オンラインも合わせると総勢約60名が参加する、盛大な会となりました。
三野会長の開会挨拶に続く講演会には、講師として川端 望経済学研究科長・経済学部長・経和会会長を仙台からお招きし、「近年の経済学研究科の取り組み」をテーマに講話いただきました。
冒頭、川端先生からは、前日に東北大学が世界最高レベルの研究力を目指す「国際卓越研究大学」第1号に認定されたことのご紹介があり、参加者一同からは拍手と歓声が上がりました。
講演では、「教育」、「研究」、「社会貢献」という3つの命題に東北大学がどのように取り組んでいるか、ご説明いただきました。
具体的には、「教育の取り組み」として、計5年間の「学部・大学院一貫教育プログラム」を通してグローバル企業家や上級公務員、高度会計専門家などを目指す人材を育成していること、「研究の取り組み」としては、「高齢経済社会研究センター」において高齢経済社会に対応した公共政策の先端研究を行い、高齢化の進行に伴う諸問題の効果的な解決につなげていること、「社会貢献の取り組み」としては、社会人に対する高度な「リスキリング教育(学び直し)」を実施し、地域に根差す大学としての社会的責任を果たしていることなどの説明がありました。
特に、川端先生の講演内容で印象的であったのは、東北大学の経済学部全学生に占める女性の割合が他学部と比較して低いとのご指摘。法学部が約4割である一方、経済学部は約2割にとどまる、と。川端先生の「法学部であれば法曹界、医学部であれば医学界と将来像が描きやすいが、経済学部卒業後の進路は漠然なものと映るようで、安定志向の強い女性からは敬遠されるのかもしれない。幅広い業種で活躍できることの裏返しでもあるのだけれど。」との感想と分析には、個人的に妙な説得力を感じました。講演後には活発な質疑があるなど、参加者の意識の高さを感じることができました。
場所を移して開かれた懇親会は、渋沢信幸先輩(昭和42年卒)による乾杯のご発声でスタート。会場がせまく感じられるほど多くの参加があり、活気と熱気に包まれた会場は一気に異業種間の情報交換の場に。経済学部卒業生の活躍領域の広さを早速、体感することができました。結びは恒例の「伊達の1本締め」で。次回交流セミナー(2025年2月15日)での一同再会を約して、閉会となりました。
(平成9年卒 今井 宏行)